2023/08/17
お盆なので帰省。帰省というけども、引越し先の家と私の関係は薄く、1時間もあれば到着する家に行く(と、そこに家族が住んでいる)という感じがいつまでも抜けない。家族が丸ごと同じ顔をしてこの四角い家にいる。家族たちはこの家に住みこなせていないと感じる。家具の位置がよくないが、口出しをするのは面倒なのでしないでいる。死んだ猫の遺骨が小さな仏壇のような体裁を取り相変わらず部屋の隅にある。これでいいのだろうか。
じいちゃんの墓参り。お墓の管理は年々厳しくなる。昔は食べ物や手紙やおもちゃを置いても良かったのだが、今は一つのカップとお花と線香以外にお供え物を置いてはいけない。火を扱っていい場所はお墓のある区画から少し離れた指定の密閉容器の中であり、火を付けた線香をそこから運んで墓の真ん中にある窪んだ網のところに載せる。線香の火が足りないのでまた付けに行こうとした父を止めて、その場でライターで火を付けた。小さな火がつく。この墓にはじいちゃんだけが入っている。家族にならないと同じ墓に入っちゃいけないのだろうか、とふと疑問に思うけども今もなお調べてはいない。戸籍と墓石で踏める。
家へ戻り、ピアノを弾いて遊ぶ。amaroのピアノがかっこよかったのであんなふうに弾いてみたい。エモい和音教えてよと妹に頼んだら自分で探してと言われた。そう言いながら、妹は子供の頃にもらった手紙の束を出してきて読んでいた。一通だけ見せてくれた手紙には「また遊ぼうね」と3回も書いてあった。実家が引っ越す際に思い出の品をほとんど全部なくしてしまって、何にも持ち物がない。実家のどこに自分のカバンを置いたらいいかわからなくて、部屋の隅の微妙なところに転がす。