2021/10/27

ラボメロのジェンダーゼミ。様々なミーティングで、参加者の意見を出すのに、少し前までまず参加者の話が出てくるように場を温めるようにしていたがうまく行った試しがないので(ただただ進行役としての技術不足なのかもしれないが、)自分のアイディアを攻撃表示で召喚(そしてターンエンド)し、その後で、それに対して他の人の意見を聞くというスタイルに転換するようにしてみた。議題のようなものはあらかじめあるけども、自分の言葉で話しはじめる欲望のスイッチはどうやら議題そのものにだけ含まれているわけではないしやはり参加者と議題の間にスイッチがあって、参加者(一年生とかはなぜか特に)はそれを自分で押しにはなかなか行かない。ので、まずは欲望のある者が押すことにした。力強く押し進めると自分が思っている方向以外のところへ展開する可能性が閉じてしまうような気がしてこれまでできなかった。が、もういいや、とにかくどんどん意見を転がす時間を過ごしたいと思って試しにえいと「私はこれがしたい」という言い方で議論をディレクションして、とにかくその場を構成するメンバー全員に全体重をかけるがごとくやりたいことをバババーと話してみて、それから、「どうしていったらいいかね」と相談する形で議論を始めるようにした。こっくりさんみたいにみんなが誰かが喋るのを待つ譲り合いに耐えられないのでこういうことになったけど、このやり方ができるのは参加者の性質に依るところが大きい(そういう話し合いにだけ参加したい)。しかしなんとなく、このミーティング以外でも消極的だったように見えた人が欲望全開の人(私)が話して「はい次バトンタッチ」と冗談半分で紙とペンを渡しながらやりたいことを言うように仕向けたらえーーーじゃあホニャホニャ・・・と喋り始めたりして、結構効果があるような気がする。これは最近身についた技術ということができるかもしれない。コツは、欲望全開にしつつも、他の人がいいそうなことは言わないでとっておく奥ゆかしさだ。自分の欲望で土手を作り、広く場所を開けておいてほかの話してほしい人がそこで雪玉を転がすようにして(私は実際に雪玉を転がした経験はないが)深めていくことができるように環境を作るみたいな。もんじゃ焼き作戦。

ラボメロの後はいつもつがちと反省会というか小さな打ち上げというかを河原か公園でやっているがそろそろ本格的に寒いので、ためしに魚民に何時までやっているか電話するとAM3時だという(週末はなんと始発までやっているとのこと)。迷わずアルコール消毒をし靴を脱いでウーロンハイを頼み焼き鳥を頼み喫煙室にタバコを吸いにいく。屋根と壁と床と椅子があって、頼めば食べ物が出てくる。スーパー銭湯みたいな喫煙室(この魚民の良さは日記にも書いたことがあったような気がする)もあり、個室の席で、なんの変哲もないささやかなただのいい店のようだが、求めるものが瞬く間に叶っていくのが爽快で(よもやよもやだ)、どうにか快適に過ごそうとあれこれアレンジを加える手間なく手近なところで欲望が叶えられていたなんて前は知覚できていなかった。なんて素晴らしい施設なんだ、こんなにいいところだったのかと私たちは頭身が低くなって目からなみなみ線の涙を流した。有線は仲良くない人と行くカラオケでその人が歌う曲みたいなラインナップで、「喜びも悲しみも虚しい(〜〜〜)だ(〜)け(〜)」というレミオロメン(懐かしすぎる)のサビ前で「くる・・」と身構え、いきものがかりやらミスチルやらで頭がおかしくなりそうな中スタンバイ状態の脳内で切り分けた意識がはっきりしている区画でJ-POPの洗脳的な技術はまじで遅効性の毒みたいだ・・とごく短く反対呪文を唱えるように言葉を巡らして、そして「こな(〜〜〜〜〜)」を耐えたのだった。