2024/03/25



ちょっと前のことなんだけど、私の話を聞いた辺見さんが「愛がなんだ」観なよというので、本当は人に言われて映画みるのって積読してしまうからあまり得意ではないんだけど(本は間に挟んで読んでも大丈夫なんだけども)岸井ゆきのが好きだしそれにまあ今のような状態じゃなきゃ見ないだろうとおもって観たの、家で一人で、それも今日じゃないんだけど。
それでその映画が、知ってる場所が出てくるのも関係してかなんだか既視感のある自分の嫌なモードを一個ずつ一人一人の俳優が担当してそれがピンボールしてるような感じだったんだよね。感情がぴったりと閉じたオブジェクトっぽい人物たちというか。事の運びもやはりなんか知ってる感じで、うわやだな、やだやだ、うわぁと3コマで連れて行かれる。人や出来事の間に擦れて起こる温度や形を見出す関係性ではなくて、なんか思い込みと片思い、いや完全に独立した愛情というのか、それがいっぱいに積み重なってるとおもったんだけど、もしかして私、辺見さんからそんなふうに見えたのだろうか。まあ確かに言わんとすることはわかるような気もするが。遠回しな警告と受け取っておこう。と、インタビューの映像編集をしながらその合間に思い出して書いてる。インタビューでは自分の話し方がすごく気になる。声も速さも話し方もそれぞれ相手に合わせてるからなのか、とにかく各回ごとに自分のキャラが定まらなく違って見えた。自分が自分の話する時はとにかくペラペラペラペラずっとハイテンションでジョークまでいいながら話していた。私って一体どんなひとなんだろう。よくわからなくなる。透明な筒を通るみたいに、なにかが私を通り抜けてゆく。