2021/08/12

 「物語」なるもの全然興味ないな。小説は好き。つまり単にストーリーでなくて、「物語」とかいっちゃうときのなんかやったるぞという仕草というかが恥ずかしい。なにかあるとすぐ「物語」だとか言い出すひととはたいてい話ができない。

とにかく歯が痛い。顔の右半分が痺れたように小さな振動を伝え合い、パチンコのドアが一瞬空いた時に聴こえてくる滝壺みたいにザーザーいう銀色の玉がおちる音の氾濫がまさにわたしの顔面の下で鳴っている。そのイメージが顔の皮膚の下で繰り広げられている。何をするにも痛い。歯を噛み締めると振動が無くなる。若干マシになるけれどそれはそれで別の、じんわりとしたような感じで、痛さが漏れてくる。治療中のところだけじゃなくて、その周りまで痛い。痛すぎて知覚が受けきれない痛みを他の知覚のツボ?とシェアしてんじゃないのか。