2021.6.18

  ついに、翌日に日記を書く。いつも日付的には日を跨いでしまうのだけれど、眠りのカウント的にはギリギリ「今日は」の適用範囲にある。しかし今回ばかりは「昨日は」という書き出しで書く。


 昨日は、その昨日のことを思い出す一日だった。昨日はその昨日の日のことを、つまり金曜は木曜のことを話してばかりで、昨日という日の印象が薄い。一昨日のことを話す昨日。一昨日のことはこの日記の前の日付の日記に書いてある。だからここに書いておくべきことがない。そういう日はむしろ特別な感じがする。抜けの日。美しい気がする。昔話ばかりをするひとがいるが、その人の今日という日の感触はどんなものなんだろう。経験を圧縮して語りでコラージュするような?あるいはDJのような?ああそういえば、昨日のゴケミドロのDJの構成は昼休みのチャイムが鳴ったと同時に始まって(チャイムと同時に始まる気持ちよさ)、蝉の声、誰かのフィラー(えっと〜、とか)のサンプリング、そして複数の曲が複雑に重ね合わさっている状態から気付けば「星規模での危機」が起こる系映画のスペクタクルな曲がかかっている(随分遠くまで来た)。ややあってミニマルめなポリリズム、ジャズっぽいようなスカっぽいような時間、昼下がりって感じの優しい曲、そして蝉時雨に帰ってくるというような構成だった。なかなかよかった。いや結構よかった。白昼夢的な感じ。

 残しておくということはサンプリングできるということで、日記に残さなくても、ナラティブで掘り返すことで出来事化され、身体を獲得するある日にあった事。ある日にあった事を、プレーンにそのまま取り出したい時、それをどう呼べばいいのだろう。

 今日はこのあとvalkneeのイベントへ行く。田島ハルコのDJがあるということで期待。